紀州

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徳川七代将軍の家継公が幼少にて御他界

次期の将軍を決める為、江戸城に向かう尾州公

駕籠の中で聞く鍛冶屋の槌の音が

「トンテンカーン」ではなく「天下獲ーる」と聞こえます

これは吉兆と上機嫌で江戸城に着きまして

評定の間に御三家が勢ぞろい

まずは尾州公の前に老中が座りますと

「七代の君ご他界にてお跡目これなく下万民撫育の為任官あって然るべし」

ここで尾州公は見識を見せて

「余は徳薄うして、その任にあらず」といったん御辞退をいたします

続く紀州公も「余は徳薄うして、その任にあらず・・・」

と御辞退するかと思いきや

「と言えども、下万民撫育の為とあれば任官いたすべし」

こうして紀州公が八代目将軍に決まります

鳶に油揚げをさらわれた尾州公

江戸城からの帰りに駕籠の中で聞く鍛冶屋の槌の音

やはり「トンテンカーン」ではなく「天下獲ーる」と聞こえてきます

納得いかぬ尾州公が駕籠の垂れを開けて鍛冶屋の方を見ますと

刀鍛冶が真っ赤に焼けた刀身を水の中へ

「キシューッ!」

「あぁ、余ではなかった」

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